⑤ ANK点滴後このような症状が出ます

ANK点滴後に出る主な症状は悪寒と発熱です。いずれも一過性のもので、時間の経過とともに自然に治まります。悪寒が出る場合は激しく出ますので、点滴直後の運転は避けてください。悪寒は出ない方もいらっしゃいます。発熱は38度を超える方もいます。特に初回と2回目にその傾向がみられます。
これら以外に、関節の痛みや吐き気などが見られます。腫瘍部にチリチリする痛みが起こる方もいます。発熱は体に戻したANK細胞が大量に放出するインターフェロンなどの免疫刺激物質がもたらす典型的な症状です。
免疫刺激は発熱を伴うものなので、つらくても工夫して乗り切ることが大切です。
解熱剤は免疫反応を抑制する作用があるので、心配な方は事前に医師とよく相談しておきましょう。悪寒は免疫刺激によって末梢血管が広がり、急に放熱することにより生じ、腫瘍部の痛みはANK細胞とがん細胞との戦いによる炎症のために起こります。点滴をくり返すうちに、標準治療による合併症が和らいでいくこともよく起こります。味覚が戻った、食欲が出てきた、疼痛が和らいで夜眠れるようになった、肌のつやが戻ったなどです。